2024年5月25日(土)大阪ドーンセンターで開催された日本感染管理ベストプラクティス研究会第二回セミナーにおいて『感染管理ベストプラクティスおむつ交換(介助者2名)と陰部清拭の作成』の演題を発表し、最優秀ベストプラクティス賞を受賞しました。
高齢の入院患者さんが多い当院では、おむつを装着している患者さんが大勢おられます。おむつ交換は日常的に行われている看護ケアですが、感染のリスクが高いケアでもあります。根拠に基づいた正しい手順で実施されなければ、たちまち感染を伝播させてしまいます。さらに私たち介助者も感染を受ける機会となりかねません。当院のおむつ交換の現状を観察したところ、マニュアルはあるものの、実際の動きが詳細に示されておらず、活用しにくいものでした。手指衛生やPPE着脱のタイミングも遵守出来ておらず、自己流となっていました。おむつカートやおしりふきの管理、おむつの廃棄方法も衛生的とは言えない状況でした。そこで、受賞者や感染リンクメンバーが中心となって、ベストプラクティスの3つのツール(イラスト手順書・チェックリスト・危害リスト)を活用して、当院にあったオムツ交換の手順を作成しました。先ず自己評価をしてもらい、手順の教育を行いました。教育後は現場に出向き、他者評価を行いました。必要時には何度も説明を繰り返し、定着を促していきました。スタッフの意見にも耳を傾け、一緒に最善策を考えました。その結果、全員が手順どおりに実施できるようになりました。
『感染管理ベストプラクティスおむつ交換(介助者2名)と陰部清拭』を作成し運用したことは、院内感染リスクの低減やケアする私たちも感染から身を守ることに繋がり、意味のある取り組みになりました。
今回の受賞は、大きな喜びです。倉敷シティ病院看護部全員で取り組んだ成果だと思います。皆さんご協力ありがとうございました。
研究会のアドバイザーの皆様ありがとうございました。
常に温かく見守って下さった福田看護部長に感謝申しあげます。
〇前野静江(看護師) 笹井真由美(看護補助者)